心は、
1)情(周囲の状況に対する価値判断/扁桃体)と
2)知(周囲の状況に対する認知/海馬)から成り立つ。
情(情動行動)は、「扁桃体を中心」として、情動系ループと中脳・延髄のモノアミン(ドーパミン、セロトニンなど)神経細胞群とが相互に影響し合って制御されている。
感覚系入力から扁桃体の外側核に入力する情動刺激は、扁桃体からの出力によって、立ちすくみ、発汗、心拍数の増加などの恐怖反応(情動表現)を引き起こす。
行動面では、恐怖に関わる情動刺激が入ってくると、「扁桃体の基底部」から、腹側線条体の「側坐核」に信号が伝わり、恐怖に対応した行動が引き起こされる。
「扁桃体を中心」の情動表現と情動行動に対して、「海馬」では、さまざまなものを「一つのグループとしてまとめて関連づけて」記憶(連想記憶)する。
どちらかといえば、「扁桃体」は、「表現と行動」という出力面に重きが置かれ、
「海馬」は「情報収集」という入力面に重きが置かれる。
- 作者:苫米地 英人
- 発売日: 2012/11/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)