脳情報発信所

過去に、gooブログに書いた記事を移植したものです

2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

ニューロンとグリア細胞との比率

「最新の脳研究が明かす「頭がいい人、悪い人」は何が違うのか」 「色々な動物の大脳皮質で、ニューロンの数に対するグリア細胞の数の比が推定されています。たとえば、ラットなどのげっ歯類やウサギでは0.3、鳥類では0.4~0.6、ネコでは約1.1、ウマは約1.2、ヒ…

メンタライジングネットワークって?

デフォルトモードネットワークとよばれる安静時に働く脳領域も注目されている。これは前頭前野内側,帯状回,下頭頂小葉を含み,メンタライジングネットワークとほぼ一致することから,デフォルトモードネットワークも他者の理解において重要な役割を果たす…

さすると神経修復促進

「さすると神経修復促進/群大・柴崎講師ら : 群馬 : 地域 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)」「東京新聞:熱感じるタンパク質 神経の修復に効果 群大など研究チーム発見:群馬(TOKYO Web)」「中日新聞:さする刺激で神経細胞再生 岡崎の研究所などが解明:社会(CHU…

三種類ある神経の可塑性

神経系は外界の刺激などによって常に機能的、構造的な変化を起こしている。この性質を一般に“可塑性"と呼んでいる。神経の可塑性は大きく3つに分けられる。1つ目は、脳が発生していく時や発達していく段階にみられる可塑性。2つ目は、老化や障害を受けた時な…

脳死とは

通常は、心臓が止まって、心臓が死に、その結果血液が流れなくなり、脳に酸素が供給されなくなり、脳も死ぬ。交通事故などで、脳だけが死んでしまう状態が脳死である。 17)脳死には、1)全脳死と2)脳幹死と3)大脳死とがある。 植物状態は外部表現する大脳の死…

グリア細胞の役割

グリア細胞は、電器を通さない絶縁体になっている。神経細胞が出す情報は、電気信号という形で出すので、絶縁体がないと漏電してうまく伝わっていかない。グリア細胞は、神経細胞と血管の間の中継ぎをして栄養分を神経細胞に送る。グリア細胞は、脳内の異物…

三種類のプログラム細胞死

「プログラム細胞死」(fromWikipedia)プログラム細胞死は、多細胞生物における不要な細胞の計画的(予定・プログラムされた)自殺組織傷害などで細胞死を起こす壊死と異なり、一般にはPCDは生物の生命に利益をもたらす調節されたプロセスである。PCDは植物、…

頭頂連合野と図形の描写

頭頂連合野を損傷すると、点と点を結ぶことができなかったり、見ている図形を模写できなかったりする。しかし、これは図形を描く能力がなくなったわけではない。記憶されている図形を元にして、それを描くことはできる。これは「トップダウン」式描写はでき…

ハトの人間顔負けの認識能力

「ハト」の「音楽識別能力」。バッハとストラビンスキーの音楽をハトに聞かせると、70~75%の確率で判別できる。ハトに、無意味な図形を160個覚えさせて、731日間に渡って記憶し続けていたという報告もある。「ホシガラス」は、秋に餌を隠し、春にそれらを引…

脳梁の髄鞘化

脳梁の髄鞘化は、出生後3 - 4カ月から始まり、脳梁後部から前方の吻部へ向かつて成熟していく。 そして、脳梁髄鞘化は, 7歳過ぎにはほぼ完成する。 しかし、個人差を考慮すると、最終的に脳梁の髄鞘化が完了するのは約10歳である。ShopXJ 脳 人体模型 立体 …

脳はとても浪費家である

脳は、糖質の「ブドウ糖」と「酸素」を「エネルギー源」として血管から吸収し、それを使って働く。成人男子の脳では、1日平均500キロカロリーを消費する。全身の2%の重さしかない脳が、体の筋肉が消費する量と同じくらい使う。しかし、脳の場合には、ブドウ…

目的地へ無事到着する神経線維

特定の神経線維がちゃんと皮質内の特定の部位に結合するのは、化学物質が標的物質として、目的地の部位から放出され、それが神経線維の伸びる方向を誘導しているからである。もうひとつの脳 ニューロンを支配する陰の主役「グリア細胞」 (ブルーバックス)作…

神経回路の生得部分と経験部分

視覚野は六層の層状構造で構成されている。視覚情報はまずその内の第四層に入り、そこから表層と深層へと送り出される。表層からは上位の連合野に信号が送られ、深層からは下位の視覚系(眼球運動の調節など)にフィードバックされる。視覚野の六層の層状構造…

人間とハトの能力比較

「比較認知科学」は何をしているか。参考資料→「名古屋大学 比較認知科学 川合研究室」人間は、二次元の立体図を見ると、そこから立体をイメージすることができる。ハトにはそれができない。人間は、対象以外のものを単なる背景として認識の外に置くことがで…

感受性期には何が起こるか

人の第一次視覚野のシナプス密度は、出生時には1立方センチ当たり約2400億個である。生後2ヶ月から急激に増加していき、生後8ヶ月の最高時点では、約5600億個にも達する。その後、密度は減少していき、最終的には3000億程度になってしまう。この過剰シナプス…