脳情報発信所

過去に、gooブログに書いた記事を移植したものです

頭頂葉に映し出される対象の切り替わり

社会的上下関係を持つサルが餌を食べている状況において、

社会的に他個体とつながっていない(つまり、その時点で社会的競合関係にない)場合には、

頭頂葉神経細胞は、他者の運動・行動にはほとんど反応せず、自分の右手の動きにしか反応しない。つまり、自分の手しか映し出さない。

ところが、それらのサルが、社会的競合関係に入った場合には、頭頂葉神経細胞は適応的に反応特性を変える。

具体的には、今までの自分の右手に対する反応性を弱めて、社会的競合関係にある他者の行動にも反応するようになる。

参考資料→(私のブログ)「道具使用と頭頂葉との関係」
参考資料→(私のブログ)「階層的な情報処理」
参考資料→(私のブログ)「頭頂葉と空間関係」
頭頂葉 (神経心理学コレクション)
前頭葉・頭頂葉 (ビジュアル脳神経外科 Anatomy & Surgical Approach 1)
前頭葉・頭頂葉―機能・解剖・手術 (図説脳神経外科New Approach)
意識と脳――思考はいかにコード化されるか