脳情報発信所

過去に、gooブログに書いた記事を移植したものです

ドーパミンと報酬と期待との関係

大脳基底核では、行動の結果がうまくいくとドーパミン(脳内報酬)が出る。

そこで、多段階行動A⇒B⇒Cで餌がもらえる実験をする。

そうすると、Cで報酬にありついたので、ドーパミンが出る。つまり、結果を見てからドーパミンが放出される。

さらに同じ行動(実験)を重ねると、B段階で餌を期待してドーパミンが出るようになる。つまり、繰り返される行動は、予期や期待の段階でドーパミンが放出される。

これは、実際に報酬を得てからドーパミンが出ていたのが、確実な期待だけでドーパミンが出るようになったことを表す。

さらに実験を続けると、A段階でドーパミンが出る。つまり、ドーパミンの放出がどんどん前倒しされる。

このように最初は偶然に報酬が得られてドーパミンが出たが、同じ結果が続くと、期待だけでドーパミンが出るようになり、さらにはその期待が次々に前倒しされていく。

参考資料→(私のブログ)「ドーパミン神経細胞と報酬への意欲」

参考資料→(私のブログ)「ドーパミンと統合失調症」

参考資料→(私のブログ)「ドーパミン神経細胞は批評家である」