意識(脳の働き)の本来の性質として、その一部に何らかの欠陥が生じたとき、その欠陥を補う形で再編成され、新たに完結した意識の統合体として機能し始める。意識はどこまでも、統一を保とうとする。
逆から見れば、鉛筆を手に持ち紙に先端を走らせると、ざらざらした感触は、手に触れたところではなく、鉛筆の先に感じる。感覚的な意識の境界が、必要なところにまで押し出される。
脳が感じる感覚は、どこまでも身体に沿うように感じられる。そして、手袋をすれば、手袋の外側までも身体部分として扱うようになる。
意識はそういう意味では、伸縮自在である。
釈迦は悟りを得て、意識を宇宙大にまで広げられたし、時間的に過去へ未来へと広げられたという。
参考資料→(私のブログ)「体性感覚野の身体地図 - 脳情報発信所」参考資料→(私のブログ)「頭頂葉の損傷で失認する - 脳情報発信所」参考資料→(私のブログ)「自分の肉体という知覚・認識が生まれるためには - 脳情報発信所」
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