脳情報発信所

過去に、gooブログに書いた記事を移植したものです

自分の肉体という知覚・認識が生まれるためには

脳卒中で身体の一部に麻痺が残るのは、脳の身体地図が損傷し、
1)現実の肉体と身体概念を結びつける信号の通りがなくなってしまったか、
2)身体概念そのものが一部消えてしまったからである。

身体概念そのものの一部が消えると、
1)肉体のその部分の知覚がなく、
2)自分で動かすこともできないし、
3)所有している感覚もなくなり、
4)単なる物体に過ぎなくなり、自己を構成する一部ではなくなる。

実際に、肉体があるからだけでは、自分のもの、自分の所有物という意識が生まれてこない。

1)現実の肉体、2)身体概念、3)肉体と身体概念(地図)を結ぶ神経、これら三つが揃って、初めて自分の肉体だという認識が生まれる。
脳の中の身体地図―ボディ・マップのおかげで、たいていのことがうまくいくわけ
前頭葉・頭頂葉 (ビジュアル脳神経外科 Anatomy & Surgical Approach 1)
頭頂葉 (神経心理学コレクション)