私たちの、スピードを要求される行動においては、大脳によるフィードバック制御ではとうてい間に合わない。
かといって、前向き制御(フィードフォワード制御)では、スピードは速いけれども、誤動作を起こしやすい。
そこで脳が採用する方法は、小脳を使うことである。
小脳が、すでに学習しているパターンに基づいて、体の動きをあらかじめ、自動的にシミュレート(模擬行動)する。
その結果得られた予測によって、体を先回りで動かす方法である。
体の現実の動きよりも先に、小脳から体を動かす指令を出す。
しかし、この方法だと、小脳にパターンを学習させる必要がある。これが体で覚える訓練である。
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