脳情報発信所

過去に、gooブログに書いた記事を移植したものです

シナプス可塑性とは何か

脳のネットワーク

脳のネットワーク

シナプス可塑性は、記憶・学習など、ヒトの脳の機能を実現するために、神経回路が物理的・生理的に、その性質を変化させる事のできる能力の事で、
アポトーシス」によるニューロンの減少と発芽によるシナプス接合部の増加という物理的な変化と、
「長期増強(long- term potentiation)」によって信号の通りが良くなる、という生理的な変化がその主なものです。
シナプスとは、ニューロン(neurone)とニューロン、またはニューロンと効果器細胞との接合部位の事で、前シナプスと後シナプスとの間には約20nmの間隙があります。脳の機能を支える「神経回路」は、このシナプスによって形成されています。
可塑性とは、
機能的・構造的な「可逆性」と、
獲得した「機能の保存」
という2つの事が同時に実現される事による性質です。