脳情報発信所

過去に、gooブログに書いた記事を移植したものです

競合に勝ったものだけが生き残る

ある出来事に注意を払うと、ニューロン同士の競合に偏り(抑制)をかけて、注目した事柄を勝ちやすく有利にさせる。

脳は視野に入ってくる曖昧な情報に対して、異なるいくつかの解釈を用意する。
それぞれの解釈を表すニューロン連合どうしが相互抑制し、一つの連合だけが生き残って、それが意識にのぼる。

右目に縦縞模様を見せ、左目には横縞模様を見せると、知覚には縦縞模様だけが見え、しばらくすると横縞模様だけが現れ、また縦縞模様に入れ替わるという、知覚内容が交代して現れるという両眼視野闘争が生じる。

知覚内容が交代して現れる現象は、前頭前野頭頂葉に備わる注意を司る機構が、知覚の交代に影響を与えている。

トップダウン的注意が選んだニューロン連合の活動が高まって優位となり、その情報が脳全体に行き渡り意識にのぼる。