脳情報発信所

過去に、gooブログに書いた記事を移植したものです

音から声(話し言葉)へ

聴覚情報を受け取る最初の領域は、側頭葉「ヘッシュル回」という聴覚一次受容野である。

側頭葉ヘッシュル回が両側損傷すると、聴覚情報は一切大脳に入らない。

左ヘッシュル回だけが損傷すると、ちゃんと聞こえるし言葉も理解でき、何も症状が出ない。

左右どちらかのヘッシュル回が機能していれば聞こえる。聞こえに関しては、左脳に限定されない。

しかし、それが言葉理解というさらに高次機能となれば、「左大脳半球」の「ウェルニッケ領域」に定位される。

しかし、この場合も、右大脳半球のウェルニッケ領域と同じ領域は潜在的に言語理解の能力を持っていて、左半球ウェルニッケ領域が損傷すると、そこが機能を代償する。

もちろん、ほとんどの場合、意欲的な努力を伴うリハビリを繰り返して実現されることではあるが。

「心とことばの脳科学]」(by山鳥重・辻幸夫from大修館書店)から抜粋引用と私なりの書き換えを加えている。