アフリカの南東、マダガスカル島。トゲだらけの奇妙な植物が立ち並ぶ乾燥した森に、原始的なサル、ベローシファカが住んでいます。鋭いトゲをものともせず、木から木へとジャンプ。地上に下りれば、ユニークな2本足の横跳びで移動します。常に2本足で移動するサルは世界でもシファカだけです。
「ベローシファカ」(fromWikipedia)
前肢は短いのに対し、後肢は長く発達している。そのため地上では四肢を使って歩行することができない。
「チンパンジー」(fromWikipedia)
チンパンジーとヒトのDNAの違いは1-4%程度左側=チンパンジー、右側=ベローシファカ
二足歩行に適した体型は、短い前肢と長い後肢を持つベローシファカの方に断然有利である。
短い前肢と長い後肢を持つといえば、カンガルーを思い出すが、それは「二足歩行」というよりは、「跳躍」である。
「カンガルー」(fromWikipedia)
後肢が発達しており、太い尾でバランスをとりながら跳躍する"歩行の様子がよく分かる"「ベローシファカ」のYoutubeの動画
熱帯雨林に生息している。体長45-90cm。樹上生活者であり、長い腕で「枝わたり」(ブラキエーション)をして林冠を移動して生活する。
「テナガザル」(fromWikipedia)から抜粋引用。
1夫1妻で、子供を含めた4頭程度の群れを形成している。テナガザルは歌を歌うことで知られている。主にカップルのオスとメスが交互に叫びあいながら、複雑なフレーズを取り混ぜたデュエットを行うのである。種によっても異なるが、歌は2時間程度続けられることもある。
この歌は家族間の絆を深めたり、他の群れに対してなわばりを主張したりすることに役立っていると考えられる。この歌い方は、種によってそれぞれ特色があるため、歌を聞き分けることにより、種の判別が可能である。
人間との遺伝子的な近さでは、「チンパンジー」に軍配が上がり、常に2本足での移動では、ベローシファカに軍配が上がり、言語の変形とも見なせる歌を歌う能力では、テナガザルに軍配が上がる。
また、テナガザルが1夫1妻で、子供を含めた4頭程度の群れを形成という点でも、人間との親近度がうかがえる。
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