人間が音楽を聴くとき、「分節化」の働きが重要である。
参考資料→「ヒトにおける記号列の分節化 」=from"PukiWiki"
初めて聴く音楽ではメロディーの切れ目がわかりにくいが、何度も繰り返し聞くうちに、メリハリがつく。
外国語を聞くときも同じである。
脳には、このような「全体を分節化」する機能を備えている。
例えば、実験で、無調音楽の中に適当な固定配列を数種類紛れ込ませて聞かせる。
初めて聞くと何が何だか全く分からない。
が、しばらく聞くと、固定配列に気づき始める。
この気づきに先立って、脳の表面中央部で特定の脳波が現れる。
この音楽を数十分聴いた人の脳活動を調べると、前頭前野の「ブローカ野」が強く活動する。
これは、混沌の中から、「法則を見つける」過程だといえる。
例えで言えば、脳はバラバラにされたジグソーパズルから絵柄を再構成する機能を持つといえる。
別の言い方をすれば、脳は「自己組織化」能力を持つ。
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