脳情報発信所

過去に、gooブログに書いた記事を移植したものです

2020-11-17から1日間の記事一覧

脳は事実通りには意識に情報提供しない

1)大脳皮質への直接の刺激と、2)皮膚への刺激を組みにして与える。どちらが先に現れたかを報告させると、皮質刺激の開始後に皮膚刺激を与えても、皮膚刺激が先だったと報告する。皮膚刺激が約500㍉秒遅延されたときに同時に現れたという。また、刺激を与える…

夢を見ている時の脳の活動

夢を見ている時の脳の活動パターンは、非常に特殊で、目が覚めている時の活動パターンとは全く違う。夢を見ているときには、第一次視覚野やそのすぐ隣の視覚部位の活動は、ノンレム睡眠と比べて抑えられている。夢を見ているときには、紡錘状回や側頭葉内側…

無意識に耳にした外科医の発言によって

麻酔のかけられている患者が無意識に耳にした外科医の発言の内容によって、後の回復に影響を与え得る。前向きな発言は回復を早めるが、否定的な発言は回復を妨げる可能性がある。

感覚経路の脳への伝達時間に違い

刺激を与える体の部位の距離の違いによって、感覚経路の脳への伝達時間に違いがある。 頭部での刺激は5~10㍉秒で到達し、足への刺激は、30~40㍉秒で到達する。 であっても、頭部での刺激と足への刺激とを同時に行うと、主観的には同時であると感じられる。

意識感覚が生じるためには

閾値レベルの微弱な感覚を引き出すには、反復的な刺激パルスを、約0.5秒間継続しなければならない。 連発した閾値刺激を0.5秒以下に短縮すると、感覚が消失する。連続刺激が継続し、0.5秒が経過した後で、微弱な感覚が始まる。 0.5秒以下であっても、パルス…

意識の喪失

意識を伴う経験を全くしていなくても、かなりの量の神経活動が起こっている。 脳幹または視床髄板内核にある活性化システムの中の小さな損傷が、意識の喪失、昏睡状態を引き起こす。 大脳半球の大きな破壊損傷によっても、意識が喪失しない。